著作権Q&A
新聞記事
お悩み 01 ほめられた記事を無許諾でコピーして営業先で配布しちゃうのですが…
我が社の新サービスが新聞各紙で好意的に取り上げられました。その記事のコピーを営業先で配布している営業マンがいたので「無許諾の複製はだめですよ」と注意したところ、営業課長から広報課長へ抗議が来たんです。「ほめられた記事は絶好の商材だ。売り込みに使うなとは、それでも商社の人間か」ですって。 無許諾コピーが著作権侵害であることを啓発したいのですが、ビジネス優先の社風の中で、広報だけではなかなか取り組めません。営業も満足するような、いい方法はありませんか。
事案 05 苦労した要約、実は権利侵害!?
その日の朝刊から関係記事を10件程度ピックアップして、本文要約の一覧を作っている。担当者は「コピーではなく、手間をかけて要約しているのだから、著作権問題は発生しない」と考えていたが、念のため顧問弁護士に質問したところ、著作権侵害と指摘された。
事案 04 外注先の業者が無許諾コピー
広報部が、外注による自社関連記事クリッピングを始めた。当然外注先の業者が複製許諾をとっていると思っていたが、コンプライアンス部から指摘され確認したところ、外注先業者は許諾をとっていなかった。
事案 03 有料データベースからコピー
「新聞で紹介された 我が社の新商品・新サービス」のタイトルで、社内ポータルサイトに一覧表を載せている。内容は、新聞記事の見出し・本文を、有料データベースからコピーして貼り付けたもの。データベース契約更新の際に、業者にこの使い方を披露したところ、問題化した。
事案 02 無許諾複製、発覚しても改めず
自社に関する新聞記事を、広報課員が新聞社の許諾をとらずに切り抜いて複製、クリッピングを行っていた。新聞社が、違法コピーがないか業界別に聞き取り調査をしたことで判明。新聞社は許諾申請を要請したが、実務担当者は6ヶ月たっても応じることなく、クリッピングを続けていた。
事案 01 社内掲示板に記事を載せちゃった
広報担当者が、社内の電子掲示板(イントラネット)に自社の製品に関する新聞・雑誌記事を3ヶ月に渡って掲載。 本社、全国の支社から約7,000回のアクセスがあったが、内部告発により表面化した。
File 05 検討過程の落とし穴
A3用紙の左右に二つの記事のコピーを並べ、いいと思う方に○をつける。そんな投票用紙を飯江が作った。東京本社の社員約1200人分をコピーして各部署へ配布した。TwitterやFacebookでも、何人もの社員がこの話題を投稿した。投票結果は、最初の提案の旅行雑誌が僅差で選ばれた。「いい仕事できたわ」。満足そうな飯江に、大きなカゲが忍び寄っていた。
File04 ようやく「要約」できたのに
課長の指示で、サイトに載せるため細部の調整をすることになった。出典として「キジサーチより引用」の文言も入れた。ところが、飯江の考えていた「要約」「引用」には、思ってもいなかった問題点が潜んでいた。
File 03 うまい話にはエアポケット
広報課で待つ飯江に、バイク便で切り抜きの原紙とコピーが届いた。「うわあ、助かる。今までの2時間作業がなくなって、新聞社に払っていた許諾料もいらなくなるなんて」。だが、「うまい話」には、やっぱり裏があった。
File 02 許されません 22部
「課長、我が社の切り抜きは新聞社と契約してあるんですよね」「おお、大丈夫だ。確か10年前に当時の課長が新聞社に電話して『切り抜きしてもいいか』と問い合わせた。OKという返事だったと聞いたぞ」「じゃあ安心ですね」。ところが、10年の間に、課長も知らない「落とし穴」があいていたのだった。