著作権Q&A
広報の著作権しくじりファイル
事案 01 社内掲示板に記事を載せちゃった
広報担当者が、社内の電子掲示板(イントラネット)に自社の製品に関する新聞・雑誌記事を3ヶ月に渡って掲載。 本社、全国の支社から約7,000回のアクセスがあったが、内部告発により表面化した。
事案 02 無許諾複製、発覚しても改めず
自社に関する新聞記事を、広報課員が新聞社の許諾をとらずに切り抜いて複製、クリッピングを行っていた。新聞社が、違法コピーがないか業界別に聞き取り調査をしたことで判明。新聞社は許諾申請を要請したが、実務担当者は6ヶ月たっても応じることなく、クリッピングを続けていた。
事案 03 有料データベースからコピー
「新聞で紹介された 我が社の新商品・新サービス」のタイトルで、社内ポータルサイトに一覧表を載せている。内容は、新聞記事の見出し・本文を、有料データベースからコピーして貼り付けたもの。データベース契約更新の際に、業者にこの使い方を披露したところ、問題化した。
事案 04 外注先の業者が無許諾コピー
広報部が、外注による自社関連記事クリッピングを始めた。当然外注先の業者が複製許諾をとっていると思っていたが、コンプライアンス部から指摘され確認したところ、外注先業者は許諾をとっていなかった。
事案 05 苦労した要約、実は権利侵害!?
その日の朝刊から関係記事を10件程度ピックアップして、本文要約の一覧を作っている。担当者は「コピーではなく、手間をかけて要約しているのだから、著作権問題は発生しない」と考えていたが、念のため顧問弁護士に質問したところ、著作権侵害と指摘された。
事案 06 見出しを大量に書き写していた
朝刊各紙から自社に関係ある記事20~30本の見出しを書き写して一覧表を作り、幹部にメールしている。本文の書き写しは行っていないので、無許諾複製にはあたらないと思っていたが、新聞社のサイトには「見出しにも著作権がある」という記述があった。
事案 07 海賊版撲滅の足元で無許諾コピー
映像コンテンツ企業が、コンテンツ防衛のため「海賊版撲滅」キャンペーンを始めた。 ところが、社内関係者らしいツイッターで「足元では新聞・雑誌記事の無許諾コピーが横行しているのに」と暴露され、ネット炎上となった。
事案 08 契約違反の複製印刷、発覚
広報課に届く記事切り抜きFAXは、複合機でPDF化され、社内全員がアクセス、印刷できる共有ファイルに自動格納されていた。法務部の契約担当スタッフが気づき、「クリッピング会社との契約に違反しないのか。違約金を請求される恐れがある」と問題化した。
事案 09 クリッピング外注が部門ごとバラバラ
各部門ごとにクリッピングを外注していたが、広報部ではそれぞれの契約内容、複製許諾の有無など把握していなかった。外注費も、各部門で予算項目が「調査費」「データベース費」などバラバラ。会計部門から是正を指示された。