著作権Q&A
社内で記事を共有・回覧したい
お悩み 01 WEB会議で記事を共有。これって大丈夫?
以前は記事を関係者間で共有したい場合、各新聞社と包括契約を締結後、紙にコピーして配布していました。 現在はテレワークも増えたため、コピーして配布することができません。そのため有料のオンライン・クリッピングサービスで抽出された記事を WEB会議ツールを使って関係者との会議中に「画面共有」しています。 一瞬映すだけ・・と思い共有していましたが、参加者で閲覧する行為は著作権の観点ではいかがでしょうか?
お悩み 78|過去の記事を使いたくなったら入手できる?
多くの新聞社は過去の記事をデータベースに蓄積し、外部にも販売しています。縮刷版やマイクロフィルム(紙面を撮影したもの)で保存している場合もあります。日付や見出しが分かっていれば…
お悩み 77 |クリッピングした記事を社内の共有フォルダに入れたり、PDF化したりしても問題ないですか?
「共有フォルダーに入れる」ということは、複写してPDFなどのファイルにしているということでしょうから、2つのご質問にまとめてお答えします。 新聞社など発行元の許諾を得ていなければ…
お悩み 76 |クリッピング業者から送られてくるクリッピング記事を社内配布する場合、著作権はどのようになっているのでしょうか。契約料にはそれも含まれているのでしょうか。それとも各新聞社と個別に契約を結ばないといけないのでしょうか。(電気機器)
クリッピング業者が各新聞社からどのような許諾を受けているのか、どのような利用法が可能なのか、業者によく確認しましょう。業者が許諾を受けていない場合は…
お悩み 75 |新聞紙面をスキャンし、社内会議で使用しても宜しいのでしょうか。会議が終わり次第廃棄します。(製造業)
社内会議に使用する目的で(=私的使用でなく)新聞紙面をスキャンした時点で「無許諾の複製」を行ったことになります。 このコーナーで繰り返し申し上げていますが…
お悩み 71 |雑誌の目次のみを回覧するのはOKかどうか知りたいです。(化学)
雑誌の原書の目次ページを抜き取ったり、ページを開いた状態で固定するなどして、回覧する場合は、著作権上の問題はありません。一方、回覧用に目次ページのコピーを取ったり、回覧する代わりに人数分コピーして配布したり、スキャンして部署フォルダに格納するなどの行為は、(雑誌の目次は表現、選択、配列に創作性があると考えられますので)著作物の無許諾複製にあたり、問題があります。
お悩み 62 |社内会議で、自社に関係ある新聞記事を紹介する際に、会議室の前に出て新聞紙自体を見せていますが、このことは問題ないと思っています。今後は、離れている人にも見やすいように、スキャンしてプロジェクタに投影出来ればと考えていますが 、違法になるのでしょうか。(輸送機器)
新聞原紙自体を、会議参加者の前で見せたり回覧したりすることは、著作権上の問題はありません。プロジェクタに投影する場合、スキャンした時点で無許諾複製となります。ではカメラで原紙を直接とらえてライブ投影する場合は?不特定多数や多人数に対して行うと「上映権」に抵触します。複製を行わなくても著作権侵害になり得るケースですので留意してください。
お悩み 61 |所属する業界の月刊専門誌などは、クリッピングサービスが使えません。冊子の回覧では時間がかかってしまいます。社内で閲覧する良策がありますか。(介護)
一般的な職場の回覧ルールは、 ①回覧順序(個人単位)の一覧表を表紙に添付する。 ②回覧者のチェックに加え、閲覧した日付も記載する(誰で停滞したかがわかる)。 ③不在や後で見たい場合は、次の人に先に回す。次の人は、一覧表を見て、 ジャンプされた人に戻すか、更に次の人に回すかを意識する。 だと言えそうです。 加えて、回覧人数が多すぎるなら、 ④フロア単位や職場単位など、回覧に適正な部数を購入する ことも必要です。1部増やせば総回覧時間は半減します。
お悩み 58 |記事を関係者間で共有したい場合は、紙にコピーして配布しています。(コピーに関しては、各新聞社と包括契約を締結しています。) 現在は社員がテレワーク生活で 、コピーして配布することができません。有料のオンライン・クリッピングサービスで抽出された記事を、zoomやteamsなどのVCツールを使った関係者の会議で「画面共有」をして、参加者で閲覧する行為は、著作権の観点ではいかがでしょうか?(電気機器)
ウェブ会議システムでの画面共有の機会は増えてきましたが、ご相談のケースは、望ましくない、と言わざるを得ません。 社外にいる(=同一の構内ではない)社員や関係者との画面共有は、著作権上の公衆送信にあたると考えられます。 共有するものが、もともと公開され誰でも閲覧できるものなら、画面共有しなくても会議参加者全員が直接アクセスすれば閲覧できますので、権利者の利益を害しているとまでは言えないでしょう。 しかしお示しのサービスで提供される記事は、無料公開されているものではなく、閲覧者を限定して有料配信されるものです。この場合は、サービス契約先に利用者の範囲の拡大の許諾を得ることが本筋かと考えられます。
お悩み 55 |クリッピングサービスから購入した記事は社内でメール回覧、イントラネットへの掲載で共有はできるのでしょうか。(情報・通信)
そのクリッピングサービス提供社が、新聞社側から、どのように許諾を取っているかによります。ここで質問されるという事は、許諾の範囲が分かっていないという事ですから、至急提供社に確認されることをお勧めします。通常は、メール回覧やイントラネット掲載などの二次利用までの許諾は取っていないことが多いです。 ELNETのサービスの場合、「FAX型」ならFAX出力されたものを社内回覧するところまではできますが、それを複製してメール回覧したり、イントラネットに掲載したりすることはできません。「ネットワーク型」の場合、あらかじめ登録されたメンバーに記事PDFを専用画面で共有することは可能ですが、記事PDFを複製してメール添付したり、社内イントラネットに複製して保管・公開したりすることはできません。