毎月更新「著作権」に関するお悩みコーナー
新聞や雑誌記事の利用と著作権について、ユーザのよくあるお悩みをまとめました。
- > お悩み 01 |社内メールを使って、新聞掲載日や新聞の掲載内容を抜粋した文書を流しても良いものでしょうか。(金属業界)
- > お悩み 02 |新聞1紙しか購読していない場合、効率の良い回覧方法などありますか。(金属業界)
- > お悩み 03 |社内の著作権に関する啓発について、情報誌やイントラでの注意喚起は行っていますが、他に何か有効な施策はないでしょうか。(保険業界)
- > お悩み 04 |自社製品の掲載記事の社内での回覧に制限を設けたところ、営業サイドから猛反発があった。掲載記事を営業のツールと思っているところがあり、著作権についての意識が希薄。 記事利用、ネット上の画像の引用など、著作権についての啓発を行いたいが、ビジネスの優先順位的にはかなり低く、広報だけではなかなか取り組みが進められない。社内の啓発や、営業が満足するような記事の利用方法はないか。(商社)
- > お悩み 05 |HPを外注している業者から、新聞の論説記事で出典先を明記していれば転載の使用は問題ない、と聞いたが本当でしょうか。一律使用を認めていなかったのですが…。(医療)
- > お悩み 06 |パブリシティの掲載をそのまま弊社HPやSNSに載せても良いでしょうか?どこまでの情報であれば掲載を告知することが可能であるか、具体的な境界線を教えてください。(企画ページ名と公式HPへのリンクであれば掲載可能、等)(ファッション)
- > お悩み 07 |メジャーどころの記事クリッピングの著作権はクリアしているが、どこまで対応すべきか。他社の事例を知りたい。(経理)
- > お悩み 08 |紙媒体に自社記事が掲載さると、記事を執筆した記者に断った上で記事の写真を撮ってSNSへ載せている。本当はSNSだけでなく、ホームページにも掲載したい。しかし、HPへの掲載はコストもかかるので諦めてしまうのが現状だ。自社関連の記事についてはもうすこし簡単に載せる方法はありませんか。(国際協力団体)
- > お悩み 09 |毎朝、購読紙のクリッピングを行なってファイリングしています。このファイルは自分の書類棚にあるのですが、役員や管理職が来て、ファイル内のクリッピング記事を読んでいきます。この行為は著作権侵害になりますか。(計測器)
- > お悩み 10 |自社関係の新聞記事をPDF化してサーバーに保管しています。 HPに掲載したり社内に回覧する目的ではなく、単純に「記録」として残すためです。将来、会社の「社史」を編纂するような場合に、その担当者が参照することがあるかもしれません。 この程度のPDF化でも許諾をとる必要がありますか?(化学)
- > お悩み 11 |広報部門として抑えるべき法律を学び、社内で周知していくことを課題としています。良い方法はありますか?(医薬品)
- > お悩み 12 |契約終了したタレントが出演している過去のCMの扱いが分かりません。広告主企業の判断だけで利用OKでしょうか。タレント事務所、制作会社への確認も必要なのでしょうか。(OA機器)
- > お悩み 13 |社員のみに配布する社内報に、自社が掲載された新聞記事などを載せるのは大丈夫でしょうか?(アパレル)
- > お悩み 14 |HPに「○○テレビの○○番組(番組名)で当社の新商品○○が紹介されました」と文字情報として掲載することは問題はないですか。(食品)
- > お悩み 15 |記事の転用はどこまでOKでしょうか。(メーカー)
- > お悩み 16 |作成した広告に他企業のキャラクターを登場させていた場合には、広告の著作権の帰属はどうなりますか。(広告)
- > お悩み 17 |PRのコンテンツを作る際に、出処のわからない写真を持ってこられて、それを使うように要請される場合があります。(情報)
- > お悩み 18 |掲載情報を社内メールで周知することは著作権上問題はあるのでしょうか。(保険)
- > お悩み 19 |自社記事を社内に知らせることと著作権のバランスを、どうとったらよいでしょう。社員への著作権教育の方法も知りたい。(電機)
- > お悩み 20|企画書で、フリーペーパーや雑誌を利用して広報することを説明する際、記事をスキャンして載せても問題ないでしょうか。(財団)
- > お悩み 21 |ドラマや映画へ自社製品のリースや取材対応をした場合、HPやSNSで告知を行うことは可能ですか。また、放映後にスクリーンショット画像を掲載することは可能ですか。(ファッション)
- > お悩み 22 |雑誌インタビュー記事などを社内で情報共有したい。いい方法はありますか?(製造機械)
- > お悩み 23 |著作権を無視した記事の利用(転記、社内配布など)での罰則、事例などがあれば教えてください。(証券)
- > お悩み 24 |掲載された記事を記事が読めない程度に写真で撮ってfacebook等のSNSにUPすることはNGでしょうか。(ファッション)
- > お悩み 25 |自社の幹部が個人のFBなどで取材記事の写メを大きく撮影し、著作権のことをまったく考えずアップしてしまいます。(人材派遣)
- > お悩み 26 |著作権は媒体によって違うと思いますが、コーポレートサイトやSNSにアップする際など、どこまでOKなのかを教えてください。(広告)
- > お悩み 27 |著作権について意識を高める簡単な方法はないでしょうか。(教育)
- > お悩み 28 |セミナーなどで、ニュースサイトの記事を閲覧しながらスクリーンに映し出すのはだめでしょうか。(コンサルタント)
- > お悩み 29 |毎日ELNETから送られてくる記事のリストをエクセルで加工しやすいよう、コンマ区切りなどのフォームにできれば助かるのですが。(製造)
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> お悩み 30 |Facebookで新聞社の記事のシェアはOKでも、そのテキストのみをサイトで使用するのはNGですよね。
記事利用の許諾範囲については、よくわからない部分があるので、わかりやすいマニュアルがあるとたすかります。(農業関連) - > お悩み 31 |記事の二次利用について、営業的な利用と学術的な利用だと利用の制限に違いがありますか?(PR)
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> お悩み 32 |会社HP、パンフレットをリニューアルした際、当社が手掛けた設備設計案件の建物の外観写真を掲載しています。
これまでは、建物オーナーに掲載許可を打診していましたが、実際のところ、許可の確認はどこまで必要でしょうか?(設計) - > お悩み 33 |利用許諾権の申請先が不明な場合の対応はどのようにしたらよいでしょうか?(人材派遣)
- > お悩み 34 |著作権への対応として、特に注意すべき点や最近改定された点などがあれば知りたいです。(保険)
- > お悩み 35 |プレスリリースから掲載されたパブリシティ記事の情報は、HPへリンク(URL)掲載はOKでしょうか?またイントラへの掲載、もしくは社内メールでの共有は可能ですか?(広告)
- > お悩み 36 |他国の広報担当者はその国での掲載記事を平気でSNSに掲載しているのですが、日本ではもちろん行っていません。海外展開を行っている企業やグローバル企業での情報共有の仕方などを知りたいです。(広報)
- > お悩み 37 |サウンドロゴなど音声で作るCMの音源元が、偶然か無意識かは、わかりませんが似たような音源が存在していた場合、著作権または知財権侵害に該当しますか?(保障)
- > お悩み 38 |官公庁が作成しているパンフレット、ガイドラインを利用して社内資料を作成する際、出典を記載すれば利用しても良いものでしょうか?(食品)
- > お悩み 39 |他部署がメールで関係者(限定的)へ配布している記事等について、注意すべきか悩んでしまいます。(機械製造)
- > お悩み 40 |地域の古い写真を社内報や販促物に掲載する際の権利関係はどのように確認したらよいでしょうか?(ホテル)
- > お悩み 41 |ネットニュース記事(無料)について見出し、数行の要約及びURLを記載し、社内メールで部内に配信することは問題になりますか?(製造)
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> お悩み 42 |取材していただき掲載になった記事は、原紙以外何枚くらいなら「社内報告用」として認められるものなのでしょうか。
ちなみに、PDFをイントラネットに掲載するのは言語道断と認識していますが、この認識は正しいでしょうか。(通信) -
> お悩み 43 |自社が掲載された記事を社内で共有するにあたり、記事や文章複写はNGなのは理解していますが、掲載文の要約であれば
OKなのでしょうか。数千人の社員に共有するにあたり少しでも情報公開・共有したいというのが広報の立場の思いです。(店舗施工) -
> お悩み 44 |デジタル時代の日本の著作権がどうなっているのか分からない。
「WELQ」の記事不正利用は明らかに問題でしたが、SNSに載せるなど、グレーゾーンも多い気がします。(広告) -
> お悩み 45 |WEBメディアの記事、WEBニュースなどの記事のURLを社内メールで送ることは可能でしょうか。
また、上記の記事のURLを社内イントラネットに掲載することは可能でしょうか。(食品) -
> お悩み 46 |新聞に自社に関する記事広告を出した際に、新聞社から現物が何部か届くが、
届いた後で記事広告が掲載された箇所をスキャンし、社内へメール配信・共有している。新聞社にその旨を許可を取っていれば問題ないのか。(機械製造) - > お悩み 47 |著作物の引用が認められる条件とは?(アパレル)
- > お悩み 48 |自社製品の開発苦労話について紹介された新聞記事について、当社玄関の製品展示コーナーで、PRのため製品の横に貼りたいと総務部から相談された場合の取り扱いについて、ダメなのかどうか迷う。(電気機器)
- > お悩み 49 |切り抜き作業を外注しています。外注先から新聞の切抜原紙を受け取るのが昼ごろになってしまうので、事前にFAXを受け取るのは違法でしょうか。 原紙が届いたらFAXは破棄します。(輸送用機器)
- > お悩み 50 |提案資料などに他社のロゴ、他社製品のロゴを掲載することは問題ないのでしょうか。(受託開発)
- > お悩み 51 |掲載された記事を他部署で回覧したいと言われた場合、別途著作権契約は必要でしょうか。(機械)
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> お悩み 52 |プレスリリースを配信する際、記事中に行政や調査会社が発表している統計やアンケート結果を使用することは問題ないでしょうか。
また使用の際、発表側への確認が必要ですか?(小売業) - > お悩み 53 |当社社員がコメントした記事(社名、氏名入り)の著作権は当社にあるのか媒体社にあるのかがわかりません。(金融)
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> お悩み 54 |当社では、広報部が新聞クリッピングを行い、印刷部数分の著作権料を各誌にお支払して、コピーして各部に回付しています。
コピーしたものには「複製禁止」として、定期的に著作権に関する講習もおこなっておりますが、社員の意識によるところが大きく、コピーしようと思えばできてしまう状態なので、どこまで徹底して防止策を講じるべきか悩んでいます。
紙で回付する場合、「複製禁止」と表示するほかに、複製できなくしてしまう方法などありますか?(運輸・鉄道) - > お悩み 55 |クリッピングサービスから購入した記事は社内でメール回覧、イントラネットへの掲載で共有はできるのでしょうか。(情報・通信)
- > お悩み 56 |自社が撮影した写真とともに、 記事のタイトルを紹介するのは著作権侵害でしょうか。また、タイトルと簡単な要約を掲載するのは著作権侵害でしょうか。(福祉)
- > お悩み 57 |会社案内のパンフレットや、学生向けの説明会で使用するプレゼン、営業用資料などに、自社や商品が紹介された記事(または媒体の表紙)の画像を載せる場合、その都度出版社などに確認が必要なのでしょうか?(商社)
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> お悩み 58 |記事を関係者間で共有したい場合は、紙にコピーして配布しています。(コピーに関しては、各新聞社と包括契約を締結しています。)
現在は社員がテレワーク生活で、コピーして配布することができません。有料のオンライン・クリッピングサービスで抽出された記事を、SkypeなどのVCツールを使った関係者の会議で「画面共有」をして、参加者で閲覧する行為は、著作権の観点ではいかがでしょうか?(電気機器) - > お悩み 59 |クリッピング業者に記事のPDFを納品してもらった場合著作権法違反になりますか?(サービス業)
- > お悩み 60 |社内報への掲載についての質問です。自社について取り上げられている新聞・雑誌記事を社内報にて掲載するのは大丈夫でしょうか。(小売業)
- > お悩み 61 |所属する業界の月刊専門誌などは、クリッピングサービスが使えません。冊子の回覧では時間がかかってしまいます。社内で閲覧する良策がありますか。(介護)
- > お悩み 62 |社内会議で、自社に関係ある新聞記事を紹介する際に、会議室の前に出て新聞紙自体を見せていますが、このことは問題ないと思っています。今後は、離れている人にも見やすいように、スキャンしてプロジェクタに投影出来ればと考えていますが、違法になるのでしょうか。(輸送機器)
- > お悩み 63 |著作権を所有していれば、仮に二次使用などにあたって、そのキャラクター名などは商標や意匠の登録は別途必要ないと考えてよいのでしょうか。(広告)
- > お悩み 64 |例えば、自社で撮影した商業施設の写真を自社カタログにイメージ写真として使用したり、社員のプライベート写真を会社案内等に掲載する際、例えば、キャラクターのシャツを着ていた、権利は大丈夫かなどいつも悩みます。(化学)
- > お悩み 65 |掲載記事の二次利用は、担当記者などに口頭で承認をいただいただけの場合、使用して問題ないのでしょうか。(医療)
- > お悩み 66 |記事の講演資料等への引用(コピペ)について教えて下さい。(不動産)
- > お悩み 67 |外部のwebサイトの図表を引用する場合、サイト名や閲覧日、URLを記載する必要があることは知っているが、URLのリンクは切っておくべきなのでしょうか。リンクされた状態でも問題はないのでしょうか。(情報・通信業)
- > お悩み 68 |掲載記事を遠隔授業で利用してもよいか?(大学図書館)
- > お悩み 69 |国の機関(厚生労働省)の資料は、印刷して社内で配布や回覧しても問題はないでしょうか。(福祉)
- > お悩み 70 |大手新聞社のWEBサイト、あるいはWEBニュースサイトなどで公開されているニュース記事のURLを、社内メール等で社内共有することは著作権に抵触しますか。(社団法人)
- > お悩み 71 |雑誌の目次のみを回覧するのはOKかどうか知りたいです。(化学)
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> お悩み 72 |電子版の著作権はどうなってますでしょうか?
日経電子版など無料で掲載されているものを得意先に当社掲載事例としてご案内するのは問題ないでしょうか?(非鉄金属) - > お悩み 73 |HPでの「メディア実績」の欄で、メディアのロゴや媒体の表紙画像を使用することは、著作権に抵触しますか?抵触する場合の対応方法があればご教示いただけますと幸いです。(製造業)
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> お悩み 74 |記事を英語など多言語に翻訳した場合は著作権はどうなりますか?言い換える事によって著作権が緩和されるということにはならないでしょうか。
例えば「最初の1文だけだったら著作権に触れない」など、何かしらルールがあるのか、気になっております。(PR) - > お悩み 75 |新聞紙面をスキャンし、社内会議で使用しても宜しいのでしょうか。会議が終わり次第廃棄します。(製造業)
- > お悩み 76 |クリッピング業者から送られてくるクリッピング記事を社内配布する場合、著作権はどのようになっているのでしょうか。契約料にはそれも含まれているのでしょうか。それとも各新聞社と個別に契約を結ばないといけないのでしょうか。(電気機器) new
お悩み01
社内メールを使って、新聞掲載日や新聞の掲載内容を抜粋した文書を流しても良いものでしょうか。(金属業界)
「○月×日の△△新聞に、我が社の新製品□□が紹介されました。みなさん読んでおいてください」という程度の内容なら問題ありません。
記事内容コピー・要約・撮影して添付、などの行為となると、無許諾ではできません。
お悩み02
新聞1紙しか購読していない場合、効率の良い回覧方法などありますか。(金属業界)
読んでほしい記事一覧を貼り付けて回覧する、などの方法もありますが、手間がかかりますね。また、購読部数を増やしても効率化できるとは限りません。
登録したキーワードによって記事が配信されるクリッピングサービスが最もお勧めです。
お悩み03
社内の著作権に関する啓発について、情報誌やイントラでの注意喚起は行っていますが、他に何か有効な施策はないでしょうか。(保険業界)
著作権者側は、コンテンツ不正利用に対しての警告・法的措置を強めています。取締役会などで「著作権侵害の撲滅、コンプライアンスリスク軽減」を決議して社内浸透を図るのはいかがでしょうか。著作権に関する検定を人事評価に取り入れるという手もありますね。
お悩み04
自社製品の掲載記事の社内での回覧に制限を設けたところ、営業サイドから猛反発があった。掲載記事を営業のツールと思っているところがあり、著作権についての意識が希薄。 記事利用、ネット上の画像の引用など、著作権についての啓発を行いたいが、ビジネスの優先順位的にはかなり低く、広報だけではなかなか取り組みが進められない。社内の啓発や、営業が満足するような記事の利用方法はないか。(商社)
自社に関する記事やネット上の画像を営業ツールに使っているということは、違法コピーが社外(取引先)にも拡散され、著作権者(新聞社など)の目に触れる恐れもあるという、「コンプライアンス上の重大な危機」と言えるほどの事態です。許諾料を惜しんで、大きなリスクを背負うのは愚策です。 営業が使いたいと思うような記事は、広報が要望を取りまとめて新聞社から許諾を取る仕組みを作ったらいかがでしょうか。役員会などでその仕組みにお墨付きをもらえれば、堂々と展開できます。
お悩み05
HPを外注している業者から、新聞の論説記事で出典先を明記していれば転載の使用は問題ない、と聞いたが本当でしょうか。一律使用を認めていなかったのですが…。(医療)
新聞の論説記事は、他の新聞・雑誌への転載、放送、自動公衆送信などが可能です(著作権法39条)。しかし、転載禁止の表示がある場合はできません。社説の欄に「無断転載禁止」を表示している新聞社もありますので、注意しましょう。また、新聞協会の見解では「あくまでも各種メディアが『報道的な態様において』利用する場合にのみ許容されている」となっています。転載ではなく引用については、「報道・研究など正当な目的」「引用部分の明示」「引用部分が従」「出所の明示」などの条件を満たせば認められます。
お悩み06
パブリシティの掲載をそのまま弊社HPやSNSに載せても良いでしょうか?どこまでの情報であれば掲載を告知することが可能であるか、具体的な境界線を教えてください。(企画ページ名と公式HPへのリンクであれば掲載可能、等)(ファッション)
ここでいう「パブリシティ」とは、新聞などのメディア、ニュースサイト、などのことだと思います。「○月○日の▲▲新聞で紹介されました」という告知はOKです。ただし、文章をコピペしたり、記事を写真撮りして載せたりするのは、著作権侵害となりますので、避けましょう。「××サイトの◇◇コーナーに載っています。URLは……です」という告知は、基本的には問題ありませんが、サイトによってはリンクを張る申請を求めているケースもありますで、注意してください。
お悩み07
メジャーどころの記事クリッピングの著作権はクリアしているが、どこまで対応すべきか。他社はどうしているのか知りたい。(経理)
メジャー以外となると、地方紙、業界紙など中小規模の新聞でしょうか。各社ともクリッピング許諾の窓口はありますので、問い合わせてみることをお勧めします。定期的クリッピングの対象としていない新聞であれば、日本複製権センターで一括管理をしていますので、便利かもしれません。他社は必ずしも万全の態勢をとっているとは限りませんが、低いレベルに合わせて満足することなく、業界最先端のコンプライアンス態勢を整備して、おおいにPRされることが貴社の地位向上につながります。
お悩み08
紙媒体に自社記事が掲載されると、記事を執筆した記者に断った上で記事の写真を撮ってSNSへ載せている。本当はSNSだけでなく、ホームページにも掲載したい。しかし、HPへの掲載はコストもかかるので諦めてしまうのが現状だ。自社関連の記事についてはもうすこし簡単に載せる方法はありませんか。(国際協力団体)
新聞社・出版社などの所属する記者が執筆した記事は、本人ではなく新聞社側が著作権を持ちます。職務著作といいます。今回の相談では、記者の承諾だけでは不足で、やはり新聞社側と許諾の交渉をすべきだと思います。黙認されていると思っていても、決して見逃してくれているわけではありません。新聞社のウォッチが行き届いていないというのが実情でしょう。ホームページに自社の実績を報じる記事を載せることは、大きなPR効果を生みます。許諾を得ておけば、SNS、HPを絡めた露出も可能になります。「コスト」がどのくらいかかるのか、一度新聞社などと本腰を入れて交渉してみてはいかがでしょうか。
お悩み09
毎朝、購読紙のクリッピングを行なってファイリングしています。このファイルは自分の書類棚にあるのですが、役員や管理職が来て、ファイル内のクリッピング記事を読んでいきます。この行為は著作権侵害になりますか。(計測器)
そのクリッピングが、新聞原紙を切り抜いてファイルする方法ならば、複製行為がありませんので、誰が閲覧してもOKです。ただし、クリッピングの段階でコピーしているとなると、閲覧者の範囲よりも、複製許諾をきちんと取っているか、が重要なポイントになります。
お悩み10
自社関係の新聞記事をPDF化してサーバーに保管しています。 HPに掲載したり社内に回覧する目的ではなく、単純に「記録」として残すためです。将来、会社の「社史」を編纂するような場合に、その担当者が参照することがあるかもしれません。 この程度のPDF化でも許諾をとる必要がありますか?(化学)
新聞著作権協議会のホームページに、明快に書かれています。 「著作物を複写するには著作権のうちの複製権という権利が及びます。法律では私的使用のための複製は認められていますが、(略)企業・団体内でその業務に関連して著作物をコピーすることは私的使用の範囲には入らず、たとえ1枚のコピーでも著作権者の承諾が必要となります。」 無許諾でPDF化という複製を行っていることは、複製権の侵害になりますので、直ちに複製許諾を申請する必要があります。
お悩み11
自社では、著作権を含めて広報部門として抑えるべき法律を学び、社内で周知していくことを課題としています。良い方法はありますか?(医薬品)
社内の著作権教育の「制度化」を考えてはいかがでしょうか。
①社内研修のメニューに加える ②まず社外の講師を迎え、ゆくゆくは広報部門の社員が講師となる ③検定試験の費用を個人に補助する、または団体受検日を設けて一気に資格者を増やす、
などの段階が考えられます。
お悩み12
契約終了したタレントが出演している過去のCMの扱いが分かりません。広告主企業の判断だけで利用OKでしょうか。タレント事務所、制作会社への確認も必要なのでしょうか。(OA機器)
CMを含めて、映像作品には当然ながら著作権が発生しています。
「ホットライン テレビ番組著作権」では、「テレビ番組は脚本や音楽といった様々な著作物の集合体とも言えます。例えばドラマ番組は、原作や脚本、俳優が行った演技、音楽などの著作物によって構成されています。ですので、番組を使用する場合にはテレビ局だけでなく、これら著作物の著作権を持つ人・会社からも許諾を得る必要があります」となっています。
このCMの場合は、だれが著作権者なのか、CM作成時の契約書などで確認し、必要なら利用許諾をとらなければならないでしょう。
お悩み13
社員のみに配布する社内報に、自社が掲載された新聞記事などを載せるのは大丈夫でしょうか?(アパレル)
自社が発信したパブリシティに基づく記事であっても、その記事の著作権は新聞社側が持っていますので、無許諾コピーはできません。
社員のみに配布する場合でも、例外ではありません。社内の意識を高めるためにも、広報が率先して著作権を順守した運用を心がけましょう。
お悩み14
テレビの取材を受け、自社のHPに「○○テレビの○○番組(番組名)で当社の新商品○○が紹介されました」と文字情報として掲載することは、著作権上問題はないですか。取材を受けた番組制作側に掲載許諾を得る必要がありますか。(食品)
番組の内容を簡単な文字情報で掲載することは問題ありません。番組製作者に許諾を取る義務もありませんが、マナーとしては一言お知らせしておく方がいいと思います。
ただし、一字一句を文字に起こしたり、映像を掲載することは、無許諾複製にあたりますので避けてください。
お悩み15
記事の転用はどこまでOKでしょうか。(メーカー)
新聞・雑誌などの記事は著作物であり、著作権保護の対象です。無許諾での転用はできません。複製、加工、改変、翻訳、PDF化、配信などを含みます。
引用については、目的が正当、引用部分が明確、引用部分が従、などの要件があります。
また、ごく限られた範囲で許諾が不要な場合もあります。家庭内での私的利用などです。
お悩み16
作成した広告の著作権は自社(=広告制作者)にあると思いますが、他企業のキャラクターを登場させていた場合には、広告の著作権の帰属はどうなりますか。(広告)
広告全体の著作権の帰属については、広告主、作成者、キャラクター権利者などで散在する状態を避けるには、契約時に決めるしかないと思いますが、そこまで契約に盛り込むのは大変かもしれません。
問題になるのは再利用時、2次利用時、などではないかと思いますので、その場合の利用ルール(申請方法、利用料など)を決めておけばいいのではないかと思います。
お悩み17
PRのコンテンツを作る際に、出処のわからない写真を持ってこられて、それを使うように要請される場合があります。(情報)
著作権フリーのサイトから自分のブログへ画像を転載した人が画像の販売会社からライセンス料の請求を受けた、という例があります。
著作権フリーのはずが、著作権処理を全く行っていなかったサイトだった、というわけです。持ち込まれた画像の出処は慎重に確認しましょう。
画像データ自体を元に、関連情報を検索するサービスもあります。
お悩み18
以下のように、社内メールで周知することは著作権上問題はあるのでしょうか。(保険) ○月×日の△△新聞に、「○○○○○○○○○○○○」という見出しで当社の記事が掲載されました。 また、電子版でも掲載されていますので、ご覧ください。 URL: http://www.*********
「新聞の見出しにも著作権がある」と主張している新聞社もあります。見出しを複製して継続的に社内メールしているのであれば、新聞社に申請する方が良いと思います。見出しを使わずに記事の簡単な概要を書くのであれば問題はないでしょう。
電子版記事のURLをメール周知するなら、各新聞社のサイト(リンクポリシーなど)を確認してください。リンクを張る場合の申請を求めているサイトもあります。
お悩み19
自社及び業界記事を社内に知らせることと著作権のバランスを、どうとったらよいか。社員への著作権教育の方法も知りたい。(電機)
自社・業界記事を社内でスピーディに共有することは重要です。著作権侵害を恐れて手を出さないのでは、大きな機会損失になるでしょう。新聞社から許諾を得るか、または著作権処理済みのクリッピングを使うか、正当な方法での記事活用を考えましょう。 (社員への著作権教育は「お悩み03」の回答をご参照下さい)
お悩み20
企画書で、フリーペーパーや雑誌を利用して広報することを説明する際、記事を全部掲載するわけではないですが、イメージしてもらうために、該当するフリーペーパーの記事部分をスキャンして載せても問題ないでしょうか。また、それらの表紙をスキャンまたは撮影して、掲載することは、どうでしょうか。(財団)
社外に出す企画書、という前提でお答えします。フリーペーパー側が、「広く告知してほしいので、スキャン・掲載はOK」と言ってくれれば問題ありません。問い合わせをしてみてください。
また、表紙だけでも著作物にあたりますので、記事部分と同じく掲載の許諾が必要です。
(※平成24年の法改正「検討の過程における利用」で、社内で検討するために試作する企画書の段階では、将来的に著作権者の許諾を取る前提であれば、一定の限度で掲載OKとなる場合があります。ただしそのまま許諾なく企画書を社外に出せばアウトですので注意が必要です)
お悩み21
ドラマや映画へ自社製品のリースや取材対応をした場合、放映日前にHPやSNSで告知を行うことは可能ですか。放映後、スクリーンショット画像を同様に掲載することは可能ですか。(ファッション)
ドラマに登場した製品を事前にPR告知できるかどうか。ドラマの「ネタバレ」になってしまう可能性があるので、制作者側も認めにくいかもしれません。
「問い合わせてみてOKと言われたら実施する」という姿勢でいいと思います。
放映後の画像掲載は、出演者などの著作権・肖像権が絡むので、これも問い合わせが必須です。
お悩み22
雑誌インタビュー記事などを社内で情報共有したい。いい方法はありますか?(製造機械)
自社幹部がインタビューを受けた記事などは、ぜひ広く社内で共有したいですね。自分の会社が何を目指しているのか、浸透させる意味も大きいです。
新潟のメーカーが、自社の画期的取り組みを全国紙経済面で取り上げられた時、その新聞社から複写の許諾を取った上で500部をコピーし、取引先や見込客に配って成果を挙げたそうです。
きちんと許諾を取れば、大手を振って世の中にPRできます。
ぜひ見習いたいですね。
お悩み23
著作権を無視した記事の利用(転記、社内配布など)での罰則、事例などがあれば教えてください。(証券)
週刊誌の記事を、スキャンしたうえで庁内LANに掲載し、多くの職員が閲覧できる状態にした、という例がありました。
記事の筆者側から提訴され、電子書籍として販売された場合の利益などを計算し、損害賠償命令が出されています。
ある団体では、無断コピー回覧が発覚し、新聞社から改善を求められても担当者が無視を続けていた、というケースがあります。
新聞社では団体の幹部と直談判に及び、さかのぼっての許諾料支払いという結果となりました。
無許諾のコピー・スキャンはもちろんNGですが、発覚した後も適切な措置をとらないと、さらに傷を広げてしまいます。
お悩み24
掲載された記事を記事が読めない程度に写真で撮ってfacebook等のSNSにUPすることはNGでしょうか。(ファッション)
記事が読めない程度とはどのくらいでしょうか?見出しの文字も判別できない、何らかのページであることがわかるくらいの粗さでしょうか?
PRする目的であるからにはそうはいかないでしょう。やはり著作物としての記事の内容がわかる程度になっていると思います。
となれば、無許諾での転載は著作権侵害と言わざるを得ません。許諾を取られるようお勧めします。
お悩み25
自社の幹部が個人のFBなどで取材記事の写メを大きく撮影し、著作権のことをまったく考えずアップしてしまいます。そして、記事と著作権のことを何度説明しても、同じことを繰り返されてしまうのですが、どのように対応したらよいでしょうか?(人材派遣)
個人のフェイスブックページであっても、公開している場合は私的使用にはあたらないため、著作権侵害となります。
たとえ記事の内容がご本人のインタビューであっても、著作権は記事を作成した側に帰属するからです。
ご本人には、「お悩み23」の事例を示すなどし、リスクを冒していること、ライバル社の目に触れる可能性もあることを認識していただくのがよいかと思われます。
お悩み26
著作権は媒体によって違うと思いますが、コーポレートサイトやSNSにアップする際など、どこまでOKなのかを教えてください。(広告)
どこに載せるかによって、確かに著作権侵害の条件は変わることがあります。
サイトやSNSの場合は、記事などを撮影してアップすることによって、複製権のみならず公衆送信権の侵害となります。
「どこまでOK」ではなく、「撮影・アップはすべてNG」と考えた方が安心です。
お悩み27
著作権について意識を高める簡単な方法はないでしょうか。(教育)
「簡単な方法」は、なかなかありません。 ①早期からの教育(新人研修など)②繰り返し教育(定期的な講習開催など)、が王道でしょう。 また社員のモチベーションと絡めて、③著作権関係の検定合格を評価の1項目として採用する④専門家を招いた社内著作権セミナーに参加したレポートを昇格条件とする、などの方法もあります。 外部サービスをうまく使えるといいですね。
お悩み28
セミナーなどで、WEBニュースサイトの記事を閲覧しながらスクリーンに映し出すのはだめでしょうか。(コンサルタント)
そのニュースサイトが会員制である場合は、映写して不特定多数に閲覧させるのは利用規約違反になるでしょう。
だれでも見られる部分であれば許容範囲かとも思いますが、著作権法では厳密には、著作物の映写は「上映権」という保護されるべき権利の対象となっています。
映写するものによっては、ニュースサイト側へのお知らせをした方がよさそうです。
お悩み29
毎日送られてくる記事のリストをエクセルで加工しやすいよう、コンマ区切りなどのフォームにできれば助かるのですが・・・(製造)
ELNET会員規約では、提供するデータについて複製、加工、改変、送信、転載、電子データ保存などは禁止となっています。
エクセルで加工しやすく、というご要望は承りましたが、ご自分で手を入れるのはご遠慮ください。データ提供方法については、ELNET側で改善の余地がないか、常に検討しております。
「こんな工夫はできないか」などのご要望は、遠慮なくお申し付けください。
お悩み30
Facebookで新聞社の記事のシェアはOKでも、そのテキストのみをサイトで使用するのはNGですよね。記事利用の許諾範囲については、よくわからない部分があるので、わかりやすいマニュアルがあるとたすかります。(農業関連)
ニュースサイト側が記事にFacebookやTwitterのシェアボタンをつけている場合は、拡散を希望しているというサインですので、どんどんシェアして結構です。
ただし、テキストをコピーして掲載するなどは、許諾がなければ著作権侵害となってしまいます。
書店の著作権法関係の棚に、わかりやすい解説本が並んでいますので、一読をお勧めします。
バックナンバーとなりますが雑誌「広報会議」2017年4月号では、「その著作権、大丈夫? Q&A」のタイトルで、広報の現場の疑問に答えた特集が掲載されていますので、ご参考にしてください。
お悩み31
記事の二次利用について、営業的な利用と学術的な利用だと利用の制限に違いがありますか?(PR)
教科書への掲載、授業の教材に利用、入試に利用、図書館での複製、など学術的使い方では、著作権者の許諾なく利用できる範囲が広くなっています。
それに比べると営業的な利用では条件が厳しくなっているのが一般的です。
お悩み32
会社HP、パンフレットをリニューアルした際、当社が手掛けた設備設計案件の建物の外観写真を掲載しています。これまでは、建物オーナーに掲載許可を打診していましたが、実際のところ、許可の確認はどこまで必要でしょうか?(設計)
建物は、相当な芸術性がないと著作物としては保護されません。
仮に著作物であるとしても、屋外に設置された美術の著作物、建築の著作物については、写真撮影などの自由な利用が認められています(著作権法46条)。
HPやパンフレット用の撮影・掲載であれば問題ないと思いますが、相手先には一言お知らせをしておくのが適切だと思います。
敷地内での無断撮影や、著名表示の冒用など、知らずに別の権利侵害につながるおそれもあるからです。
お悩み33
利用許諾権の申請先が不明な場合の対応はどのようにしたらよいでしょうか?(人材派遣)
申請先不明というのは、ネットで流れている出典元不明の写真や文章を指しているのでしょうか?基本的には、そのような出典元不明のコンテンツを複製・二次利用するのは、リスクが高く、避けた方がよさそうです。
地域に伝承される童謡などの場合は、文化庁の裁定制度を利用する方法があります。
文化庁のホームページに裁定実績のデータベースが公開されています。
お悩み34
著作権への対応として、特に注意すべき点や最近改定された点などがあれば知りたいです。(保険)
平成最後の年末・年始に改正著作権法が施行されました。主なポイントは、年末のTPP発効に伴う①著作物等の保護期間が著作者の死後50年から「70年」に延長②著作権等侵害罪の一部非親告罪化、です。
年始の改正法では③デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定の整備(AI学習などでの利用柔軟化、文章一部表示など軽微利用の緩和)です。また今後、学校の授業では、遠隔合同授業以外の公衆送信でも無許諾で利用できるようになるため、補償金制度が整備中です。
大原則である「無許諾複製は著作権侵害」は変わっていませんので、引き続き注意してください。
お悩み35
プレスリリースから掲載されたパブリシティ記事の情報は、HPへリンク(URL)掲載はOKでしょうか?
またイントラへの掲載、もしくは社内メールでの共有は可能ですか?(広告)
自社が発信したプレスリリースを利用したパブリシティ記事であっても、その記事の著作権は筆者側が持っていますので、無許諾コピーなどはできません。リンク掲載については、記事の載ったサイトのリンクポリシーなどを読んだうえで、不当な利用方法にならないように注意してください。
「リンクフリー」と書いてあればどこにURLを載せてもOKですが、「リンクの申請が必要」「商用利用は除く」などの条件がある場合も多いです。
お悩み36
外資系企業です。グループ社員が全員アクセスできる社内SNSがあり、他国の広報担当者はその国での掲載記事を平気でSNSに掲載しているのですが、日本ではもちろん行っていません。本社や海外のカウンターパートから「なぜ日本の記事をアップしないのか?」と聞かれる状況です。記事の著作権の扱いは、他の国でも特に変わらないと思うのですが、海外展開を行っている企業やグローバル企業での情報共有の仕方などを知りたいです。(広報)
「ベルヌ条約」「万国著作権条約」により、日本で発生した著作権は100以上の国で保護されます。しかし「何を著作物とするか」は国によって考え方が違います。
日本はベルヌ条約に1899年に加盟していますが、米国は1989年と日が浅く、それまでは(C)マークが無いと著作物として認められませんでした。また米国では「フェアユース」が著作権法で採用されており、著作権の制限に対する感覚が異なる場合もあります。
「その国の著作権者の権利を侵害していないか」の考え方に立てば、日本ではもちろん行っていません、という対応は正しいです。
お悩み37
サウンドロゴなど音声で作るCMの音源元が、偶然か無意識かは、わかりませんが似たような音源が存在していた場合、著作権または知財権侵害に該当しますか?(保障)
偶然に同じ音源が存在していたら? どちらも著作物となり、作者は著作者となります。同じ発明をしても先に出願した者が優先するという「特許」の仕組みとは異なる点です。
ただし、模倣して音源を作り発表した場合には「無許諾複製」という権利侵害になります。「偶然」と「故意」では、大きな違いがありますね。
お悩み38
官公庁が作成しているパンフレット、ガイドラインを利用して社内資料を作成する際、出典を記載すれば利用しても良いものでしょうか?(食品)
法令や、官公庁が発する告示・訓令・通達などは自由に利用できます。
ただし、官公庁作成の白書、報告書、データベースなどは著作物と同様の保護を受けるため、転載禁止の場合もあり得ます。
お尋ねのパンフレット、ガイドラインがどちらにあたるかの判断は、内容によって左右されるでしょう。該当官公庁に直接問い合わせるのがよろしいかと思います。
お悩み39
他部署がメールで関係者(限定的)へ配布している記事等について、注意すべきか悩んでしまいます。(機械製造)
メールで配信しているのは、記事を撮影したイメージでしょうか、テキストとしてのコピーでしょうか。いずれにしても、無許諾での複製は著作権侵害となります。社内のみ、限定的な少人数、だとしても同様です。
宛先のメーリングリストに知らずに部外者が含まれており、行為自体が漏洩する事もあり得ます。
新聞社への許諾申請、著作権処理済みのクリッピング、など正当な利用方法をぜひ伝えてあげてください。
お悩み40
地域の古い写真を社内報や販促物に掲載する際の権利関係はどのように確認したらよいでしょうか?(ホテル)
写真は、著作者の死後70年まで著作権保護の対象です。2018年12月30日施行改正著作権法により、長くなりました。撮影後70年ではありませんので、注意が必要です。
書物なのか、どこかで展示されたものなのか、その古い写真を発見した場所に詳しく問い合わせて、著作者の行方を確認して、本人や家族に連絡をとる必要があります。
どうしても著作者と連絡が取れない場合には、文化庁長官の裁定を受けて、補償金を供託したうえで利用する方法もあります。
お悩み41
ネットニュース記事(無料)について見出し、数行の要約及びURLを記載し、社内メールで部内に配信することは問題になりますか?(製造)
見出しの無断複製については、権利侵害とされた判例もあります。さらに、記事の要約は著作権侵害の恐れが濃厚です。
そのニュースサイトの利用規約など確認したうえで、利用許諾を申請するようお勧めします。社内メールだから、部内のみの配信だから、といっても免責にはなりません。
URLの記載については、ニュースサイトのリンクポリシーを確認して、不当な利用にならないように注意してください。リンク利用に制限のある場合もあります。
お悩み42
取材していただき掲載になった記事は、原紙以外何枚くらいなら「社内報告用」として認められるものなのでしょうか。
ちなみに、PDFをイントラネットに掲載するのは言語道断と認識していますが、この認識は正しいでしょうか。(通信)
その記事を取材し掲載した媒体社ごとに、判断は異なると思います。「取材をした対象の社内報告用なら●枚の複製を認める」という業界統一ルールがあるわけではなく、通常の複製許諾に則した判断がなされますので、その媒体社に問い合わせてみて下さい。
また、許諾なく記事をPDF化しイントラに掲載するのはNGです。仮に紙の複製許諾を得た記事でも、PDF化やイントラ掲出は別の判断となりますので、注意が必要です。
お悩み43
自社が掲載された記事を社内で共有するにあたり、記事や文章複写はNGなのは理解していますが、掲載文の要約であればOKなのでしょうか。
数千人の社員に共有するにあたり少しでも情報公開・共有したいというのが広報の立場の思いです。(店舗施工)
「我が社の□□が紹介されました。○月○日付け△△新聞朝刊、●月●日付け××新聞夕刊…(以下羅列)」という程度の表記なら問題ありません。しかし、その記事を読まなくても内容がわかるような要約は、著作権侵害のおそれがあります。
その媒体社の利用規約など確認したうえで、利用許諾を申請し、記事全文を共有することをお勧めします。
お悩み44
デジタル時代の日本の著作権がどうなっているのか分からない。「WELQ」の記事不正利用は明らかに問題でしたが、SNSに載せるなど、グレーゾーンも多い気がします。(広告)
デジタル時代であっても、著作権遵守の根本は「無許諾の複製を行わないこと」につきます。簡単な動作で見栄えよくコピーができてしまうデジタルツールは、そのあたりの意識が薄くなりがちなので注意が必要です。
記事、写真、イラストのみならず、書影、他人の作成した地図画像等、基本的には著作物であり、許諾や利用規約の遵守が必要です。
お悩み45
WEBメディアの記事、WEBニュースなどの記事のURLを社内メールで送ることは可能でしょうか。
また、上記の記事のURLを社内イントラネットに掲載することは可能でしょうか。(食品)
記事の簡単な内容紹介とURLを、メールで送ったりイントラネットに掲載するのは、効率的なやり方ではあります。URL記載(リンク張り)については、そのニュースサイトのリンクポリシーを確認してください。
申請などを求めている例もあります。掲載する中に見出しも含むようなケースは、見出しに関する権利を主張しているニュース発信元もありますので、利用の申請をするようお勧めします。
お悩み46
新聞に自社に関する記事広告を出した際に、新聞社から現物が何部か届くが、届いた後で記事広告が掲載された箇所をスキャンし、社内へメール配信・共有している。新聞社にその旨を許可を取っていれば問題ないのか。(機械製造)
記事広告を制作したのは、新聞社でしょうか?それとも広告代理店や制作プロダクションなどでしょうか?後者なら、その会社に許諾をとる必要があります。写真や図版を挿入している場合は、それぞれの著作者の許諾も必要です。
まずは、記事広告を制作した会社に相談することです。
お悩み47
著作物の引用が認められる条件とは?(アパレル)
引用の目的が正当であることを前提として、最低でも
①自己の著作部分が「主」、引用部分が「従」となっていること
②引用部分をカッコでくくるなど明瞭に示すこと
③出所を明示すること、が必要です。
例えば、新聞記事を丸ごと転載し、1行だけ自分のコメントをつけて配信するような場合は、②③を満たしていても、①により引用とは認められません。
お悩み48
自社製品の開発苦労話について紹介された新聞記事について、当社玄関の製品展示コーナーで、PRのため製品の横に貼りたいと総務部から相談された場合の取り扱いについて、ダメなのかどうか迷う。(電気機器)
新聞原紙そのものなら、展示してOKです。
台紙に貼るなどパネル加工しても構いません。
しかし、原紙は保存用に保管し、展示はその複製(コピー)と使い分けるなら、複製の許諾が必要となります。
お悩み49
切り抜き作業を外注しています。外注先から新聞の切抜原紙を受け取るのが昼ごろになってしまうので、事前にFAXを受け取るのは違法でしょうか。原紙が届いたらFAXは破棄します。(輸送用機器)
FAXで新聞記事を送る行為は、複製のほか公衆送信権の問題が出てきます。届いたら破棄するから良い、というものではありません。
業務上、早い情報入手が必要なら、許諾の方法も含めて外注先に相談するのがよいと思います。
お悩み50
提案資料などに他社のロゴ、他社製品のロゴを掲載することは問題ないのでしょうか。(受託開発)
社名や製品名のロゴマークは、著作権よりも商標権で保護される場合が多いです。
商標は、利用条件として帰属性明記、組み合わせ利用不可などの条件を定めている例が多くあります。
これらを満たす上でも、許諾を得て利用することをお勧めします。
お悩み51
掲載された記事を他部署で回覧したいと言われた場合、別途著作権契約は必要でしょうか。(機械)
掲載された媒体そのものや、複製許諾を得た複製物そのものを「回覧」(複製せずに、回覧板等に挟むなどして回し読みすること)する場合は、別途の契約や許諾は不要です。
お悩み52
プレスリリースを配信する際、記事中に行政や調査会社が発表している統計やアンケート結果を使用することは問題ないでしょうか。
行政の統計に関して、総務省統計局のホームページでは、「どなたでも以下の1)~6)に従って、複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用できます。商用利用も可能です。」と明記されています。https://www.stat.go.jp/info/riyou.html
出典を記載するなど1)~6)のルールを守れば、国勢調査、家計調査、経済センサス等、有用なデータが利用できます。
一方、民間調査会社のデータは、情報に経済的価値がある場合の無断利用は、権利侵害と見做される場合があります。
お悩み53
当社社員がコメントした記事(社名、氏名入り)の著作権は当社にあるのか媒体社にあるのかがわかりません。(金融)
著作権は媒体社にある、と考えた方が良いでしょう。媒体社の記者は、特集のテーマに沿ってあらかじめ質問を考え、口述のコメントをもとに創作的表現を使って編集し、定められた紙幅に収めています。
一方コメントを発した側が著作者として認められるのは、①話した内容が加工されず逐語掲載された場合、②編集行為そのものに携わった場合、と考えられています。
またごく短いコメントは、著作物性が認められない場合も多いです。
お悩み54
当社では、広報部が新聞クリッピングを行い、印刷部数分の著作権料を各誌にお支払して、コピーして各部に回付しています。コピーしたものには「複製禁止」として、定期的に著作権に関する講習もおこなっておりますが、社員の意識によるところが大きく、コピーしようと思えばできてしまう状態なので、どこまで徹底して防止策を講じるべきか悩んでいます。
紙で回付する場合、「複製禁止」と表示するほかに、複製できなくしてしまう方法などありますか?(運輸・鉄道
例えば市町村の発行する「住民票」の原本をコピー機でコピーすると、地紋のように「複製物」などの文字が浮き出る仕様になっていることがあります。しかし、新聞原紙などに、あとからこの仕様を施すのは、難しそうですね・・・やはり社員教育を徹底し、社員の意識を高めるのが王道かと思います。
多くの新聞社では、講師派遣制度を設けており、企業に出向いて著作権遵守に関する講演を行うこともできます。この制度を利用し、同時に新聞による情報収集法まで学ぶセミナーを企画してみてはいかがでしょうか?
お悩み55
クリッピングサービスから購入した記事は社内でメール回覧、イントラネットへの掲載で共有はできるのでしょうか。(情報・通信)
そのクリッピングサービス提供社が、新聞社側から、どのように許諾を取っているかによります。ここで質問されるという事は、許諾の範囲が分かっていないという事ですから、至急提供社に確認されることをお勧めします。通常は、メール回覧やイントラネット掲載などの二次利用までの許諾は取っていないことが多いです。
ELNETのサービスの場合、「FAX型」ならFAX出力されたものを社内回覧するところまではできますが、それを複製してメール回覧したり、イントラネットに掲載したりすることはできません。「ネットワーク型」の場合、あらかじめ登録されたメンバーに記事PDFを専用画面で共有することは可能ですが、記事PDFを複製してメール添付したり、社内イントラネットに複製して保管・公開したりすることはできません。
お悩み56
自社が撮影した写真とともに、 記事のタイトルを紹介するのは著作権侵害でしょうか。また、タイトルと簡単な要約を掲載するのは著作権侵害でしょうか。(福祉)
何らかの媒体に掲載された記事を写真撮影し、その見出しと共に、自社媒体で紹介する、という事でしょうか?その場合、記事の写真撮影は複製(コピー機でコピーを取るのと同じ)に当たりますので、許諾が必要です。 一方、見出しと簡単な要約を掲載する場合、それを見れば原本を読むのが不要になるほどの要約は、「翻案」とみなされ許諾が必要となります。見出しの一部、掲載媒体名と掲載日、自社の○○が掲載されていますという程度の紹介、に留めた方が良さそうです。
お悩み57
会社案内のパンフレットや、学生向けの説明会で使用するプレゼン、営業用資料などに、自社や商品が紹介された記事(または媒体の表紙)の画像を載せる場合、その都度出版社などに確認が必要なのでしょうか?(商社)
はい、必要です。自社や商品が紹介された記事とはいえ、その記事の著作権は媒体社が持っています。また媒体の表紙も、原則としてその媒体社が著作権者だと言えます。それらの画像を、自社の会社案内パンフレット等に掲載することは、企業活動における複製行為となりますので、著作権者の許諾が必要です。
なお書籍の表紙写真について、出版社によっては、一定の条件を満たせば許諾申請不要としている場合もありますので、その出版社にご確認下さい。
お悩み58
記事を関係者間で共有したい場合は、紙にコピーして配布しています。(コピーに関しては、各新聞社と包括契約を締結しています。)
現在は社員がテレワーク生活で、コピーして配布することができません。有料のオンライン・クリッピングサービスで抽出された記事を、SkypeなどのVCツールを使った関係者の会議で「画面共有」をして、参加者で閲覧する行為は、著作権の観点ではいかがでしょうか?(電気機器)
ウェブ会議システムでの画面共有の機会は増えてきましたが、ご相談のケースは、望ましくない、と言わざるを得ません。
社外にいる(=同一の構内ではない)社員や関係者との画面共有は、著作権上の公衆送信にあたると考えられます。
共有するものが、もともと公開され誰でも閲覧できるものなら、画面共有しなくても会議参加者全員が直接アクセスすれば閲覧できますので、権利者の利益を害しているとまでは言えないでしょう。
しかしお示しのサービスで提供される記事は、無料公開されているものではなく、閲覧者を限定して有料配信されるものです。この場合は、サービス契約先に利用者の範囲の拡大の許諾を得ることが本筋かと考えられます。
お悩み59
クリッピング業者に記事のPDFを納品してもらった場合著作権法違反になりますか?(サービス業)
記事のPDF化、つまり複製の許諾を、だれが取る契約になっているか、によります。クリッピング業者が新聞社など著作権者に取るのか、あるいはサービス利用者側が取るのか、はっきりしない場合は必ずクリッピング業者に確認して下さい。
お悩み60
社内報への掲載についての質問です。自社について取り上げられている新聞・雑誌記事を社内報にて掲載するのは大丈夫でしょうか。(小売業)
社内報に転載する時点で複製を行うことになるため、許諾が必要です。新聞社の場合、社内報掲載のための申請は日頃から数多く受け付けており、迅速に対応できると思います。社内報の部数など必要事項を整理しておいて下さい。
お悩み61
所属する業界の月刊専門誌などは、クリッピングサービスが使えません。冊子の回覧では時間がかかってしまいます。社内で閲覧する良策がありますか。(介護)
一般的な職場の回覧ルールは、
①回覧順序(個人単位)の一覧表を表紙に添付する。
②回覧者のチェックに加え、閲覧した日付も記載する(誰で停滞したかがわかる)。
③不在や後で見たい場合は、次の人に先に回す。次の人は、一覧表を見て、
ジャンプされた人に戻すか、更に次の人に回すかを意識する。
だと言えそうです。
加えて、回覧人数が多すぎるなら、
④フロア単位や職場単位など、回覧に適正な部数を購入する
ことも必要です。1部増やせば総回覧時間は半減します。
お悩み62
社内会議で、自社に関係ある新聞記事を紹介する際に、会議室の前に出て新聞紙自体を見せていますが、このことは問題ないと思っています。今後は、離れている人にも見やすいように、スキャンしてプロジェクタに投影出来ればと考えていますが、違法になるのでしょうか。(輸送機器)
新聞原紙自体を、会議参加者の前で見せたり回覧したりすることは、著作権上の問題はありません。プロジェクタに投影する場合、スキャンした時点で無許諾複製となります。 ではカメラで原紙を直接とらえてライブ投影する場合は?不特定多数や多人数に対して行うと「上映権」に抵触します。 複製を行わなくても著作権侵害になり得るケースですので留意してください。
お悩み63
著作権を所有していれば、仮に二次使用などにあたって、そのキャラクター名などは商標や意匠の登録は別途必要ないと考えてよいのでしょうか。(広告)
著作権の対象は「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」であり「創作的に表現した」ものです。
キャラクター名や、単純なアルファベットのロゴマーク、工業製品のデザインなどは、著作権の保護対象になりにくいのです。
商標や意匠の登録で保護した方がよいでしょう。
お悩み64
例えば、自社で撮影した商業施設の写真を自社カタログにイメージ写真として使用したり、社員のプライベート写真を会社案内等に掲載する際、例えば、キャラクターのシャツを着ていた、権利は大丈夫かなどいつも悩みます。(化学)
①商業施設などの建物の写真の利用については、著作権よりも、商標権や不正競争防止法への注意が必要です。商業施設を表すロゴマークだけでなく、特徴的な外観自体が商標登録されている場合があります。また商業施設の持つ誘客力にフリーライドしていると見なされることもあり得ます。②いわゆる「写り込み」に関しては、平成24年著作権法改正に加え、令和2年法改正でも適法に利用できる範囲が広がりました。正当な範囲内の利用であれば、ご心配に及びません。
お悩み65
掲載記事の二次利用は、担当記者などに口頭で承認をいただいただけの場合、使用して問題ないのでしょうか。(医療)
記者は通常、著作者でも著作権者でもありません。記者の所属する新聞社や出版社が著作者であり著作権者です。これを職務著作(法人著作)と言います。よって記者には、掲載記事の二次利用を許諾する権限はなく、会社(法務部門など)が判断することになります。また口頭でも契約(許諾)は成立しますが、曖昧性を回避するため、できるだけ書面で交わすべきでしょう。
お悩み66
記事の講演資料等への引用(コピペ)について教えて下さい。(不動産)
パワーポイント等のスライド資料を作成し会社関係の講演を行う場合を想定します。著作権法上の「引用」として記事を利用するには、①本文(自論)と引用部分とを明瞭に区別する②本文が主、引用部分が従である(量的・質的)③引用する必然性がある④改変しない⑤出典を明記する、の5点を満たす必要があります。また「おみやげ資料」として講演後に配布する場合、スライド資料全体ではなく、引用した記事部分だけをコピー配布するのは著作権者の許諾が必要と考えた方が良いでしょう。
お悩み67
外部のwebサイトの図表を引用する場合、サイト名や閲覧日、URLを記載する必要があることは知っているが、URLのリンクは切っておくべきなのでしょうか。リンクされた状態でも問題はないのでしょうか。(情報・通信業)
著作権法32条「引用」の要件を満たしていることを前提にお答えします。出典としてURLを記載する場合、リンクを切るか否かについては、定まったルールはないと思われます。リンクを張ること自体は著作権上の問題はありませんが、相手先サイトの利用規約等でリンクについての条件を確認し、それを遵守すべきでしょう。
お悩み68
外掲載記事を遠隔授業で利用してもよいか?(大学図書館)
授業目的公衆送信補償金制度があります。学校が一定の補償金を支払うことで、授業において著作物を無許諾で公衆送信できます。コロナ禍の2020年4月に急きょ無償でスタートしましたが、2021年度からは補償金の徴収を開始しています。小学校120円、中学校180円、高校420円、大学720円(各1人あたり/年額)などです。
お悩み69
国の機関(厚生労働省)の資料は、印刷して社内で配布や回覧しても問題はないでしょうか。(福祉)
国の機関のホームページ(HP)の資料という前提でお答えします。厚生労働省HPの利用規約を見ますと、「当ホームページで公開している情報は、どなたでも以下の1)~7) に従って、複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用できます。」とあります。印刷は「複製」にあたりますので、1)~7)(出典の記載、適用外コンテンツなど。当該ページでご確認下さい)を守れば印刷できます。
お悩み70
大手新聞社のWEBサイト、あるいはWEBニュースサイトなどで公開されているニュース記事のURLを、社内メール等で社内共有することは著作権に抵触しますか。(社団法人)
記事のURLは、その記事の所在情報にすぎず、記事自体を複製することではありませんので、社内メールに転記しても著作権侵害にはなりません。
なお、大手新聞社ニュースサイトのリンクポリシーには、商品・サービスの宣伝勧誘など営利目的でのリンクや、出典を明記しないリンク、新聞社の信用を害する恐れのあるリンクなどは承諾しない旨が表記されていますので、確認しておくことをお勧めします。
お悩み71
雑誌の目次のみを回覧するのはOKかどうか知りたいです。(化学)
雑誌の原書の目次ページを抜き取ったり、ページを開いた状態で固定するなどして、回覧する場合は、著作権上の問題はありません。一方、回覧用に目次ページのコピーを取ったり、回覧する代わりに人数分コピーして配布したり、スキャンして部署フォルダに格納するなどの行為は、(雑誌の目次は表現、選択、配列に創作性があると考えられますので)著作物の無許諾複製にあたり、問題があります。
お悩み72
電子版の著作権はどうなってますでしょうか?
日経電子版など無料で掲載されているものを得意先に当社掲載事例としてご案内するのは問題ないでしょうか?(非鉄金属)
その記事の上部には、メールやフェイスブック、ツイッターなどのアイコンがついていませんか?日経に限らず、新聞社サイトの記事にはついていることが多いです。それをクリックし、その記事を「リンク」として相手に送信したり共有することは、新聞社が公認しておりOKですので、積極的に利用しましょう。
NGなのは、「記事のテキストや画像をサイトからコピペしてメールに貼る」「記事をキャプチャーし、画像としてメールやSNSで使う」など、無許諾の複製を伴う場合です。
お悩み73
HPでの「メディア実績」の欄で、メディアのロゴや媒体の表紙画像を使用することは、著作権に抵触しますか?抵触する場合の対応方法があればご教示いただけますと幸いです。(製造業)
雑誌の表紙など、媒体の表紙画像は著作物です。貴社のHPに掲載する場合、表紙画像を電子的に複製しアップロードすることになりますので、出版社の許諾が必要です。メディアのロゴは、著作権ないし商標権で保護されていると考えられますので、ご利用方法について併せてその出版社に確認して下さい。
お悩み74
記事を英語など多言語に翻訳した場合は著作権はどうなりますか?言い換える事によって著作権が緩和されるということにはならないでしょうか。
例えば「最初の1文だけだったら著作権に触れない」など、何かしらルールがあるのか、気になっております。(PR)
著作物は、著作権の一種である「翻訳権」で保護されています。つまりある記事を別の言語に翻訳するには、原著者の許諾が必要です。翻訳をすることで文章に創作性が出るとは言っても、翻訳を行うこと自体が権利の侵害となります。
但し、著作権法第32条に基づく引用を行う場合は、その翻訳も認められています。
お悩み75
新聞紙面をスキャンし、社内会議で使用しても宜しいのでしょうか。会議が終わり次第廃棄します。(製造業)
社内会議に使用する目的で(=私的使用でなく)新聞紙面をスキャンした時点で「無許諾の複製」を行ったことになります。
このコーナーで繰り返し申し上げていますが、業務で使うために無許諾で行う複製は、著作権の侵害にあたります。会議が終われば破棄するからいい、というものではありません。
お悩み76
クリッピング業者から送られてくるクリッピング記事を社内配布する場合、著作権はどのようになっているのでしょうか。契約料にはそれも含まれているのでしょうか。それとも各新聞社と個別に契約を結ばないといけないのでしょうか。(電気機器)
クリッピング業者が各新聞社からどのような許諾を受けているのか、どのような利用法が可能なのか、業者によく確認しましょう。業者が許諾を受けていない場合は、利用者が各新聞社と個別に契約を結ぶ必要があります。
ELNETの「モーニングクリッピング」の場合、あらかじめ登録されたメンバーが記事PDFを専用画面で閲覧・印刷することができます。FAXに出力するタイプの場合、FAX出力されたものを社内で回覧したり、必要な枚数を追加で出力したりできます。許諾の範囲外の利用法でも、別途、各新聞社と契約すれば可能なケースがありますので、ご相談ください。