著作権Q&A
記事を電子データで活用したい
お悩み 20|企画書で、フリーペーパーや雑誌を利用して広報することを説明する際、記事をスキャンして載せても問題ないでしょうか。(財団)
社外に出す企画書、という前提でお答えします。フリーペーパー側が、「広く告知してほしいので、スキャン・掲載はOK」と言ってくれれば問題ありません。問い合わせをしてみてください。 また、表紙だけでも著作物にあたりますので、記事部分と同じく掲載の許諾が必要です。 (※平成24年の法改正「検討の過程における利用」で、社内で検討するために試作する企画書の段階では、将来的に著作権者の許諾を取る前提であれば、一定の限度で掲載OKとなる場合があります。ただしそのまま許諾なく企画書を社外に出せばアウトですので注意が必要です)
お悩み 15 |記事の転用はどこまでOKでしょうか。(メーカー)
新聞・雑誌などの記事は著作物であり、著作権保護の対象です。無許諾での転用はできません。複製、加工、改変、翻訳、PDF化、配信などを含みます。 引用については、目的が正当、引用部分が明確、引用部分が従、などの要件があります。 また、ごく限られた範囲で許諾が不要な場合もあります。家庭内での私的利用などです。
お悩み 13 |社員のみに配布する社内報に、自社が掲載された新聞記事などを載せるのは大丈夫でしょうか?(アパレル)
自社が発信したパブリシティに基づく記事であっても、その記事の著作権は新聞社側が持っていますので、無許諾コピーはできません。 社員のみに配布する場合でも、例外ではありません。社内の意識を高めるためにも、広報が率先して著作権を順守した運用を心がけましょう。
お悩み 10 |自社関係の新聞記事をPDF化してサーバーに保管しています。HPに掲載したり社内に回覧する目的ではなく、単純に「記録」として残すためです。将来、会社の「社史」を編纂するような場合に、その担当者が参照することがあるかもしれません。 この程度のPDF化でも許諾をとる必要がありますか?(化学)
新聞著作権協議会のホームページに、明快に書かれています。 「著作物を複写するには著作権のうちの複製権という権利が及びます。法律では私的使用のための複製は認められていますが、(略)企業・団体内でその業務に関連して著作物をコピーすることは私的使用の範囲には入らず、たとえ1枚のコピーでも著作権者の承諾が必要となります。」 無許諾でPDF化という複製を行っていることは、複製権の侵害になりますので、直ちに複製許諾を申請する必要があります。