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【広報コラム】パブリックリレーションズを経営に!NO.9「企業価値向上に向けたPR・広報活動とは?〜経営を動かす広報へ───求められる『インテリジェンス』機能とは?~」

こんにちは。(株)電通PRコンサルティング 企業広報戦略研究所上席研究員の増田勲です。

前回の第8回では、企業が描く中長期の経営戦略とPR・広報活動の連携について、企業価値を「経済的価値」と「社会的価値」の両面から捉えること。そして、非財務情報を活用した「社会的価値」の発信が求められていること。この2点が重要であるとお伝えしました。
 
今回の第9回では、そこからさらに一歩踏み込んでいき、経営とPR・広報との連携の“ポイント”を深掘りしていきます。
 
 ちなみに、前回までのコラムはこちらをご覧ください。

↓ ↓ ↓ 前回のコラムはこちら ↓ ↓ ↓
第3回:https://www.elnet.co.jp/column/dprcolumn3/
第4回:https://www.elnet.co.jp/column/dprcolumn4/
第5回:https://www.elnet.co.jp/column/dprcolumn5/
第6回:https://www.elnet.co.jp/column/dprcolumn6/
第7回:https://www.elnet.co.jp/column/dprcolumn7/
第8回:https://www.elnet.co.jp/column/dprcolumn8/


「経済的価値」と「社会的価値」は両立するか?


前回、こちらの図を使って、企業価値の「目標・指標」として「経済的価値」と「社会的価値」の2系統を掲げる企業が増加していることを解説しました。

この図をよく見て頂きますと、「経済的価値」と「社会的価値」の2系統が、シーソーに乗っているかのようにバランスをとって両立していることがわかるかと思います。
昨今の、先行きが不透明な時代においては、右側にある、未来を知る手掛かりとしての「非財務情報」や、「社会的価値」が注目されていることをお伝えしましたが、当然、左側の「経済的価値」を“なおざり”にしていいわけではありません。
 
企業を経営する目的のひとつとして、「持続的に利益を創出し資本を還元させ、社会に貢献し続ける」ということがあるかと思います。
右側の「社会的価値」を向上させるだけで、収益性を上げることができなければ、その企業は、持続できなくなるでしょう。
では、この2系統を両立させるためには、どうすればよいのでしょうか?
 
そのヒントとなるデータを2つ紹介いたします。
 
1つ目は、「非財務情報」が伝わると、その企業の“魅力”が高まるというデータです。

当研究所が実施した調査結果によると、「非財務情報」の主力である「人的資本」と「社会・関係資本」の両方が伝われば、企業の“魅力”が、全体平均を上回る割合が約2.4倍に向上するということが明らかになりました。
 
2つ目のデータは“魅力”の有無で、企業の「経済的価値」に影響をおよぼすというものです。

こちらも当研究所で実施した調査データなのですが、各属性の回答者に絞って、“魅力”を感じる企業と“魅力”を感じない企業とで、購入/投資/就職の各行動率を比較しました。
 
“魅力”を感じる企業が、“魅力”を感じない企業に比べて、購入で2.6倍、投資で3.8倍、就職で3.0倍に行動率が高まるということがわかりました。
 
これら2つのデータから見えてくるのは、
「経済的価値」と「社会的価値」が、“魅力”を媒介としながら、循環して両立する姿です。

つまり、まず、企業の「非財務資本」の主力である「人的資本」と「社会・関係資本」をステークホルダーに伝えることで、企業の“魅力”を高める。そして、“魅力”が高まることで、購入・投資・就職といった経済的な成果につながるのです。さらには「経済的価値」が生み出す資金によって、「社会的価値(非財務情報)」への再投資が行われ、企業価値向上の好循環が効率よく実践されるということです。

この好循環こそが「経済的価値」と「社会的価値」を両立させるポイントなのです。

「社会的価値」を把握しているか?

「経済的価値」と「社会的価値」を好循環させるトリガーとなる企業の“魅力”。
その企業の“魅力”を高めるための「社会的価値(=非財務情報)」について、あなたの会社は、正しく把握できているでしょうか。

以前のコラムの中で、私は「『課題把握力』は、PR・広報活動の出発点」と申しました。
PR・広報活動では、

“何を伝えるか”の前に、“何を見極めるか”。
それが『課題把握力』であり、非常に重要な力である。

とお伝えしました。いま、自社の「社会的価値(=非財務情報)」を、誰に・何の目的で伝えるべきか、明確に把握できているでしょうか?
もし、PR・広報活動にお悩みのある方は、まずこの「課題把握」を行うことから始めてみてはいかがでしょうか。

社会が企業に寄せる期待や不安。それに対してどう行動してくか、自社のどんなファクトを磨き、何を伝えていくべきか。それを見極める力が、いまPR・広報部門に求められています。

効率の良い情報収集や情勢分析を

下のグラフは、当研究所が実施した「企業広報力調査」の2024年のデータです。
ステークホルダーである、株主や投資家(=インベスター)、役員や従業員(=インターナル)、生活者や顧客(=カスタマー)ごとの期待や不安を、企業がどれくらい捉えられているかを分析しました。

PR・広報力の高い企業群(Sクラス以上)とそうでない企業(Bクラス)とでは、大きな差が生じています。
 
最も差が開いたのは、インターナルで、「役員・従業員の意識を把握・分析している」割合は、Bクラスにおいては、4割届かない結果でした。一方、Sクラス以上は約9割の企業が実施していて、その差は50ptと大きく差が開きました。

次いで差が大きかったのはカスタマーで、「生活者・顧客からの期待や不安を把握・分析している」が45.1pt差でした。そして、インベスター「株主・投資家からの要望や不満を把握・分析している」が36.1ptの差となりました。
 
PR・広報力を高めるためには、あなたの会社にとっての優先すべきステークホルダーの不安や期待を的確に捉え洞察する力を組織的に高めることが必須となります。
 
また、経営においても、これらの「課題把握力」は極めて重要です。経営者は、ステークホルダーとそれを取り巻く環境変化を把握、洞察する力を切実に求めています。これらの力は、「インテリジェンス(情報の収集・分析・洞察)」とも呼ばれ、最近、特に注目を集めています。
 
PR・広報部門は、社会や社内の声を敏感に捉え、分析し、共有する「インテリジェンスの中核」として、これからの経営を支える存在になっていく必要があります。「インテリジェンス」機能で重要なのは、情報の鮮度と正確さです。ELNETのサービスを活用すれば、膨大な記事情報を迅速に収集・分析し、意思決定を支える経営インテリジェンス機能を強化することができます。信頼性の高いデータをもとに、環境変化を先読みし、リスクを最小化しながら新たな成長機会を捉える体制構築に役立つはずです。

効率のよい情報収集や情勢分析を心掛け、それを社内共有する仕組みを上手に活用しながら、社内の「インテリジェンス」機能として、重要な役目を果たしていきましょう。
 

広報担当者の方の毎日の情報収集に。
ELNETのクリッピングサービスは新聞約100紙、雑誌約30誌、WEBニュース約1,000サイトからの収集した記事情報をお届けします。


次回は、危機管理広報について説明したいと思います。
次回もどうぞご期待ください。

※本コラムはELNET外部の筆者が執筆しています。

執筆者プロフィール


増田 勲
企業広報戦略研究所(電通PRコンサルティング内) 部長
広告代理店で約14年間、マーケティングコミュニケーション業務全般に携わる。2014年電通パブリックリレーションズ入社。ディレクション職として、飲料メーカー、外資系コーヒーチェーン、精密機器メーカー等を担当し、戦略シナリオの策定や商品・サービスのローンチ時期の戦略PRに従事。
現在は、企業広報戦略研究所で、「企業広報の発展」に寄与すべく、産学連携による調査研究・論文・学会発表等を実践。企業のブランディングや経営広報、KPIの設定、広報効果測定、新モデル開発等の業務を行う。経営管理学修士(MBA)。日本パブリックリレーションズ協会認定PRプランナー。


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