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社内ブログを運用する効果とは? ネタや事例、成功のコツを解説

組織が思い描く経営ビジョンを実現するためには、企業理念の浸透や円滑な情報共有を図る仕組みが欠かせません。そこで重要な役割を担うのが社内ブログの戦略的な運用です。本記事では社内ブログの運用で得られるメリットについて解説するとともに、社内ブログの運用手順や企画アイデア、活用事例、運用を成功させるコツについても紹介します。

社内ブログの運用で得られる4つの効果

社内ブログとは、不特定多数のユーザーに公開される一般的なブログと異なり、組織内の従業員のみを対象とした非公開型ブログのことです。「Web社内報」と同義に扱われることが多く、社内ネットワークのみで公開されることから「イントラブログ」とも呼ばれます。企業がこのような社内ブログを運用する主な効果として以下の4点が挙げられます。


スピーディな情報共有の実現

社内ブログの運用は従来の社内報のような紙媒体での発信よりも重要事項や周知事項の通知が効率的であり、なによりもスピーディな情報共有の実現に寄与します。また、リアルタイムの情報共有が可能になることでナレッジやノウハウの統合が促進され、サービス品質の向上や顧客満足度の最大化につながる点も大きなメリットです。

企業理念の浸透と意識の統一化

組織に属する人的資源のパフォーマンスを最大化するためには、いかに内発的動機付け(モチベーション)を高めるかが重要な課題です。さらに企業理念を組織全体に浸透させるとともに、その実現に向けて成すべき事柄を従業員一人ひとりが理解しなくてはなりません。そこで社内ブログを通じて企業理念を発信・共有し、経営ビジョンの実現に向けた意識を統一化することで、多くの従業員が今後のビジョンを明確にイメージしやすくなり、自発的なモチベーションの向上や労働生産性の最大化も期待できます

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会長・社長の媒体露出を増やす取り組みを進めている京セラ様。
クリッピングサービスをどのように活用されているのか、事例をご紹介します。

社内コミュニケーションの促進

社内ブログの運用によって全社横断的な情報共有基盤を構築できれば、社内コミュニケーションの活性化に寄与できる点も大きなメリットです。社内広報や社内掲示板での情報発信は、従業員の反応が見えません。一方、社内ブログであれば投稿記事に対して従業員がコメントを書き込めるため、双方向コミュニケーションが可能になり、横断的な交流を生み出す一助となるでしょう。また、さまざまな人材が交流できる環境が整えば、業務上の問題の早期発見やアイデアの交換、信頼関係や協力関係の構築が促進され、部門の垣根を越えた業務連携と経営基盤の総合的な強化につながります

従業員エンゲージメントの向上

現代はAI技術やIoTといったテクノロジーの進歩・発展に伴って業務プロセスの省人化が加速しているものの、企業の持続的な発展を担っているのは人的資源である従業員です。優秀な人材を確保するためには、従業員の自発的な労働意欲や組織に対する貢献意識を高める仕組みの構築が重要となります。社内ブログの運用は企業理念の浸透や社内コミュニケーションの活性化に寄与し、企業に対する信頼性や帰属意識が高まるため、従業員エンゲージメントの向上が期待できます。

社内ブログの運用ステップ


社内ブログの制作は、以下のような手順で進めましょう。

STEP1. Web社内報ツールを導入する
STEP2. 運用ルールを決める
STEP3. 目的とターゲットを設定する

STEP1. Web社内報ツールを導入する

社内ブログをすぐにはじめたい場合には、Web社内報ツールの導入がおすすめです。Web社内報ツールとは、組織内部の情報発信や社内広報の作成に特化したソリューションのことです。専門的な知識と技術が不要で、簡単に社内ブログを作成できるため、非常にお手軽かつおすすめの方法と言えます。Web社内報ツールを選定する際はコストや操作性、セキュリティなどを考慮することが大切です。また、普段の業務でパソコンを使用しない従業員がいる場合には、スマホで記事の閲覧や更新ができるツールを選びましょう。

STEP2. 目的と運用ルールを決める

社内ブログを運用する場合、その目的を定めるプロセスが極めて重要です。たとえば、企業理念の浸透を目的とするなら経営ビジョンに基づくメッセージの発信が求められ、社内コミュニケーションの促進を目指す場合は社内イベントやインタビュー記事などを積極的に投稿する必要があります。また、更新頻度や発信する内容の方向性、NG項目などの運用ルールも重要です。何らかの問題提起をする場合、単なる批判に終止するのではなく代替案を提示する、あるいは従業員のコメントを積極的に受け付けるといったルールを定めることで、コンテンツの品質と統一性を確保できます。

STEP3. 記事ごとのターゲットを設定する

社内ブログの運用成果を最大化するためには、記事ごとに明確なターゲットを定めなくてはなりません。ターゲティングがあいまいな記事は読者の関心を引き付けられず、コンテンツのメッセージが適切に伝わらない可能性があります。読者の関心を引き付ける魅力的なコンテンツにするためにも「誰に向けて」「どの立場から」「何のために書くのか」といった方向性を具体化しましょう。たとえば、社内ブログのテーマをいくつか決め、テーマごとに担当者や更新曜日を定めることで記載すべき内容が分かりやすくなります。

【ネタ案】 社内ブログの企画アイデア

社内ブログの企画アイデアを毎回探すのは思っている以上に大変です。ネタに困ったら、次のようなテーマを取り上げてみるのもおすすめです。

・紹介記事
・アウトプット記事
・Q&A記事
・インタビュー記事
・コラム記事

紹介記事

自己紹介をはじめ、部署や新規プロジェクト、新入社員などを紹介する記事です。従業員同士の相互理解を加速させ、組織内におけるコミュニケーションの円滑化が期待できます。また、業務効率化に寄与するアプリケーションを紹介したり、会社から近いおすすめのカフェや書店などを紹介したりするのもいいでしょう。

アウトプット記事

アウトプット記事とは、社内ブログの担当者が業務や日常生活で得た学びを発信することです。たとえば、最近読んだ書籍や鑑賞した映画のレビューを掲載する、あるいは顧客や取引先から学んだ情報を共有するなどです。こうした情報を発信することは、従業員の労働意欲や貢献意識、スキルアップの向上などに役立ちます

Q&A記事

Q&A記事は従業員から寄せられる疑問に対して回答や解決策を提供するコンテンツです。Q&A記事は知識の共有や問題の解決に貢献し、業務の効率化と労働生産性の向上につながります。また、質問に対する回答を通じて部署やチーム間の相互理解が深まれば、部門横断的なコラボレーションが促進される点もメリットのひとつです。

インタビュー記事


インタビュー記事では経営者や役員、管理職などに対談を申し込み、その取材内容をコンテンツとして発信します。たとえば、取締役へのインタビューを通じて経営ビジョンを発信できれば、組織の存在意義を徹底する一助となります。また、社内コミュニケーションの円滑化を目的とするなら、共通点がある従業員の座談会などを企画するのもおすすめです。

コラム記事

特定のテーマやトピックについて連載形式で発信するのがコラム記事です。政治経済や参入市場の動向といったビジネス系はもちろんのこと「今だから言える!失敗談」「最近あった面白いエピソード」など、バラエティー色の強いテーマも発信できます。また決まった曜日に特定の連載を掲載するコラム記事は、社内ブログを読む習慣づくりにも役立ちます。

社内ブログのネタ集めにはELspot+もおすすめ

社内ブログのネタや他企業の活用事例を知りたい方には広報コミュニティ「ELspot+」がおすすめです。様々な業界の広報担当者と交流ができ、リアルな悩みや取り組みの内容を質問・相談できます。参加希望の方や「ELspot+」について詳しく知りたい方は、以下サイトをご覧ください。

社内ブログの活用事例

ここでは社内ブログを導入した企業の成功事例と失敗例を紹介します。社内ブログの導入や運用を検討している方は参考にしてください。

現場の“生の意見”を社内ブログで収集する事例

大手ファッションブランドA社では、社内ブログの運用により、店舗スタッフの現場の声を効率的に吸い上げる仕組みを構築しました。具体的には、本部から店舗に対して「○○についてどう思うか」といった商品販売や陳列方法などについての質問が社内ブログに書き込まれます。その質問に対し、各店舗のスタッフが考えを書き込むことで、現場の“生の意見”や顧客の反応などを収集します。店頭からのリアルな情報を収集できるため、その知見を商品開発やオペレーションの効率化などに役立てられます

従業員全員が利用可能な社内SNSを展開した事例

総合電機メーカーB社では、全社および特定のグループ企業に属する約8万人の従業員が利用できる社内SNSを展開し、組織の壁を越えた双方向コミュニケーションの活性化に努めています。この社内SNSでは、従業員の主体性を尊重し、データガバナンスや取り扱いに関する事項のみを事務局側で策定し、そのほかのルールはユーザーが定めるという方針で運営されています。その結果、一日の平均コメント数は約300件を超え、グループ間の壁や職務上の階層を横断した、風通しのよいコミュニケーション環境の構築に成功しました。

細分化されたコミュニティで、離職防止につなげている事例

世界有数の総合電機メーカーC社が運用する社内ブログはコミュニティが細分化されており、従業員が希望するグループに参加するという形態が大きな特徴です。たとえば、エンジニアが集まるコミュニティでは、部材の受発注や納期に関する情報などを共有し、社内コミュニケーションの促進と業務効率化を同時に実現しています。また、新入社員のみが参加できるコミュニティでは、お互いの悩みや不安などを共有し合うことで離職の防止やチームワークの向上に貢献しています。

社内ブログを使ったコミュニケーション活性化の失敗例

社内ブログの運用によってコミュニケーションの活性化を図ったものの、予想していた成果を得られないケースも少なくありません。その理由のひとつとして挙げられるのが厳格すぎる運用ルールです。とくに社内コミュニケーションの促進を目的とするのであれば、業務上の社内ブログであっても、飲み会やパーティーの案内といった遊び要素をある程度容認することが求められます。なぜなら、遊び要素の少ない厳格な社内ブログでは参加意欲が高まらず、ユーザーの定着率が向上しないというリスクが懸念されます。

社内ブログの運用を成功させるコツ

企業が社内ブログを効率的に運用するためには、いくつか押さえるべきポイントが存在します。とくに重要度の高い要素として挙げられるのが以下の3点です。

・目的やルールを従業員に共有する
・更新担当者を決める
・状況に応じた改善を実施する

目的やルールを従業員に共有する

社内ブログの運用を成功させるコツとして挙げられるのが目的とルールの共有です。社内ブログは運用する目的や意図によって必要なコンテンツが異なり、その内容によって従業員の参加意欲やコメントを書き込むユーザー層なども大きく変動します。そのため、社内ブログの本質的な目的を明確化し、そのビジョンを組織全体で共有して誰もが活用できるようにしましょう。また、目的やルールを周知徹底することはトラブルを未然に防げ、企業が思い描く社内ブログの方向性やビジョンに合致しやすくなります

更新担当者を決める

社内ブログは運用そのものがゴールではなく、多くの従業員が共感できる有益なコンテンツを提供し、社内コミュニケーションの促進や従業員のエンゲージメント向上につなげることが本質的な役割です。そこで社内ブログを形骸化させないためにも、テーマやトピックに応じた更新担当者を定めましょう。担当者を決めることで発信する情報に責任をもつようになるとともに、コンテンツの一貫性を保てるというメリットがあります。また、運用の初期段階では社内ブログの盛り上がりを演出するために、何人かの従業員がコメントを書き込む役割を担うといった施策も重要です。

状況に応じた改善を実施する

社内ブログの運用を開始した段階で、当初想定していた成果を獲得するのは極めて困難です。どのような事業でもすべてが予定通りに運ぶケースはまれであり、ある一定の成果を創出するためには「計画(Plan)」→「実行(Do)」→「評価(Check)」→「改善(Action)」を回し続ける継続的な改善が求められます。たとえばコンテンツの投稿数やユーザーの閲覧数が伸び悩んでいるのであれば、社内アンケートを実施して課題や問題点を洗い出すプロセスが重要です。そしてその知見に基づいて仮説を立て、検証を繰り返しながら状況に応じた改善策を実施する必要があります。

まとめ

社内ブログは組織の従業員を対象とする非公開型ブログです。運用することで情報共有の円滑化や企業理念の浸透、社内コミュニケーションの促進などのメリットがあります。社内ブログの運営やネタ探しに困ったら、企業ごとに必要な記事をクリッピングできる「ELNET クリッピングサービス」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、他企業のブログの活用事例や広報活動全般について知りたい方は、広報コミュニティ「ELspot+」がおすすめです。様々な業界の広報担当者と交流ができ、自社の広報活動へのアイデアを得ることができます。参加希望の方や「ELspot+」について詳しく知りたい方は、以下サイトをご覧ください。

※本コラムはELNET外部の筆者が執筆しています。

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